仁和寺創建当時の本尊。
(じょう)(いん)を結ぶ、国宝の平安仏。
優美な和様彫刻のはじまり。

国宝 阿弥陀如来坐像

国宝 ()()()(にょ)(らい)()(ぞう)

平安時代・仁和4年(888) 京都・仁和寺蔵

宇多天皇が父である光孝(こうこう)天皇の菩提を弔うために、仁和4年(888)に供養した仁和寺創建時の本尊。腹前で両手を重ね合わせる(じょう)(いん)という手の形式は、制作年のはっきりしている日本の阿弥陀如来像のなかでは最も古い。

(ふじ)()(でら)の秘仏、国宝。
千の手、千の眼、十一のお顔を持つ、
現存最古の千手観音像。

国宝 千手観音菩薩坐像

国宝 (せん)(じゅ)(かん)(のん)()(さつ)()(ぞう)

奈良時代・8世紀 大阪・葛井寺蔵
※2月14日(水)~3月11日(日)展示

西国33所第5番札所である(ふじ)()(でら)の本尊で、天平彫刻の最高傑作の1つ。優美な表情、均整の取れた体や衣の表現は、究極の天平美といえる。千手観音像は、40本の手で千手をあらわすのが一般的だが、本像は大手・小手あわせて1041本をもち、合掌した手を中心に千の手が広がる本像の表現は見事である。千本以上の手を持つ千手観音像は、本像しか確認されていない。

秘仏や本尊を含む仏像約70体が一堂に!

仁和寺創建当時の本尊・国宝「阿弥陀如来坐像および両脇侍立像」、秘仏・国宝「薬師如来坐像」など仁和寺が誇る仏像に加え、全国の御室派寺院の中から、葛井寺の国宝「千手観音菩薩坐像」、道明寺の国宝「十一面観音菩薩立像」、中山寺の重要文化財「馬頭観音菩薩坐像」、神呪寺の重要文化財「如意輪観音菩薩坐像」、雲辺寺の重要文化財「千手観音菩薩坐像」などの普段は公開されていない数多くの“秘仏”、さらに明通寺などの仏像ファン待望の名宝まで、合計約70体を一堂に公開します。

仁和寺所蔵の国宝「三十帖冊子」、修理後初の全帖公開!

2014年度に修理が完了した、弘法大師・空海ゆかりの国宝「三十帖冊子」を公開します。さらに、会期中の2週間限定で全帖を一挙公開。書のファンを魅了してやまない空海ゆかりの書を、全帖にわたりご覧いただきます。

仁和寺の観音堂を展示室に再現!

江戸時代の仁和寺再興期に再建され、僧侶の修行道場のため一般には非公開の観音堂を、展示室に再現します。実際に安置されている仏像33体に加え、壁画も高精細画像で再現し、仁和寺の僧侶により守り伝えられてきた観音堂の姿を体感いただきます。本展が観音堂改修工事を記念して開催されることにより実現した、特別な空間となります。

観音堂/撮影:横山健蔵

撮影:横山健蔵

仁和寺と御室派

「御室」とはもともと、仁和寺を建立した宇多法皇のためにもうけられた室(僧房、僧侶の住居)を指します。宇多は息子の醍醐天皇に天皇位を譲った後、出家して法皇となり、真言寺院としての仁和寺の整備に力を入れました。鎌倉時代以降は、この「御室」が仁和寺そのものを示す呼称として用いられるようになっていきます。その「御室」を冠した御室派とは、現在、仁和寺を総本山として全国約790箇寺で形成される真言宗の一派のことです。御室派は、近世以前から仁和寺の末寺だった寺院を集めて形成されたもので、歴史的、伝統的な仁和寺とその末寺の姿をよく受け継いでいるものと言えるでしょう。

仁和寺
仁和寺